※お知らせ※
4月13日(日)に40代男性の方から、当ホームページにご質問をいただきましたが、入力された文字が一部正しく表示されず、ご質問内容が把握できない状況となっております。
ご質問に正確に回答させていただくため、再度ご質問内容をご教示いただきたく、お心当たりのある方は、以下の問い合わせ先までFAXまたはお電話にてご連絡いただきますようお願い申し上げます。
<本件に対するお問い合わせ先>
公益財団法人愛媛県体育協会 担当:東崎原
〒790-0843  愛媛県松山市道後町2-9-14 ひめぎんホール別館内
TEL:089-911-1199 FAX:089-911-0234
E-mail:ehime-sports@blue.ocn.ne.jp

愛媛県内のスポーツドクターがアスリートの疑問・質問にお答えします

※ご質問への回答につきましては、ホームページへの掲載をもってご本人様への回答とさせていただきます。

スポーツドクターへ質問する

Q&Aコーナー

  • 健康のためのスポーツ
  • スポーツ外傷・障害
  • トレーニングについて
  • 食事・薬・サプリについて
  • その他
  • 健康のためのスポーツ

    Q.ウォーキングの方法を教えて下さい
    A.少し速足で10分以上歩くことは体の脂肪を分解してエネルギーとするため、 体にあまったカロリーを消費するのに最適で、 肥満・糖尿病・高血圧などの運動不足が原因となる疾患の予防に効果的です。 一般には脈拍が一分間に120くらい、少し汗ばむくらいのスピードで10分続けて歩くと効果がみられます。 1回10分なら1日3回合計30分以上、一週間には3回以上規則正しく続けることが大切です。 時間を決めて歩く習慣をつける方法と、通勤や買い物などで30分以内に行ける距離は必ず歩くようにする方法があります。
    初めて歩くときには10分から20分ゆっくり歩きましょう。徐々に1週間ほどかけてスピードを上げてゆきます。 高血圧や心臓に疾患があったり、 膝や腰に痛みがある方は主治医に相談してから始めてください。 やせるためにと急に歩きはじめて膝や腰を痛める方が必ずいます。 高血圧や心臓病の運動療法として歩くことは大切ですが事故が起きてからでは取り返しがつきません。 ウォーキングを始める前にメディカルチェックを受けるのも一つの方法です。

    喜多岡 健二(整形外科)

    Q.健康増進のためには、スポーツが役立つといわれておりますが、スポーツにはどのような利点があるのでしょうか
    A.健康に役立つ運動は、酸素を使っておこなう有酸素運動です。有酸素運動をしますと、次のような多くの利点があります。
    1.肥満の予防と治療
    長時間おこなう有酸素運動では、脂肪がエネルギーとして使われます。これは体重の減少に役立ちます。 とくに食事療法と組み合わせておこないますと、さらに効果があがります。
    2.肺の働きをよくする。
    運動は、肺の周囲にあり、呼吸を助ける呼吸筋を強くします。また、呼吸のために大切な役割をしている、肺の一番奥にある肺胞の働きをよくし、 空気中からとり入れた酸素を多く血液中に送り出します。
    3.心臓の強化
    心臓の筋肉を強くし、心臓から体へ多くの血液を送り出すようになります。また、心臓に栄養を与えている冠動脈への血液の流れをよくし、 狭心症の予防や治療に役立ちます。
    4.毛細血管網の発達
    肺や筋肉の組織の中の毛細血管を増やします。毛細血管は、動脈と静脈のつなぎめの部分にあり、組織の中に酸素を多く送り出し、 組織の働きをよくすることにより、持久力を高めます。 5.高血圧、糖尿病、高脂血症、骨粗鬆症など、成人病の予防と治療に役立ちます。
    6.ストレスを解消します。頭をすっきりさせ痴呆の予防にもなります。

    中田 新一郎(内科)

    Q.健康作りのためには、どのようなスポーツをすればよいでしょうか
    A.スポーツ、すなわち運動には、運動中、酸素をほとんど使わない無酸素運動と、運動中、酸素をとり入れ、 それを利用する有酸素運動の2つがあります。
    無酸素運動には、息を止めて短時間に最大の力を発揮する、ウエイトトレーニング、 砲丸投げのような運動、無呼吸の状態が10秒以上続く、潜水や陸上の短距離走などがあります。 このような運動は、強くなるためには必要なトレーニングですが、「健康作り」のためには、ほとんど役に立ちません。 「健康作り」のためには、有酸素運動をする必要があります。
    有酸素運動は、ゆっくりと、ある程度時間をかけて、酸素をとり入れながら行う運動です。 その代表的なものには、ウォーキング、スイミング、ジョギング、サイクリングがあります。 そのほか、エアロビックダンスやジャズダンスもこの中に入ります。 又、楽に時間をかけておこなうならば、卓球やテニス、ママさんバレーなども健康作りにいい運動といえます。

    中田 新一郎(内科)

    Q.子供のスポーツ活動を指導する上での問題点を教えてください
    A.新聞、雑誌、テレビ、コマーシャルと情報が乱れ飛んで何が大切で、何が大切でないのか混乱しているようです。 いくつかの問題点を列挙してみました。
    1.情報の誤解
    (1)過食の時代であるのにCa摂取不足とは
    (2)最近の子供は胃が弱い
    昭和57年日本学校保険会、姿勢と運動機能委員会報告より、骨自体が脆弱化して骨折しやすくなったのではなく、敏捷性などの運動能力の低下により、骨折を起こすような外力を受けやすくなったためとの報告。 2.現代の子供の問題点
    (1)姿勢の異常:脊柱の変曲異常
    気を付けの姿勢ができない
    背中ぐにゃ(背筋力の低下でなく発動意思の欠如)
    (2)文部省体力測定の結果:柔軟性の低下、瞬発力の低下
    (3)子供のスポーツ(教科体育、社会体育、スポーツ部活動)におけるdropout
    (4)子供の低体温傾向と高体温傾向
    熱中症になりやすい
    (5)子供の行動体力の向上とそれに反して防衛体力の低下
    アレルギーの増加
    (6)小学校低学年児の体育教育と指導者の限界
    (7)中学体育指導者の質量の不足
    (8)子供の下肢の形態異常
    下肢の変形内捻変形(とくに女児)
    Q.子供の発育とスポーツ年令について
    A.防御反応、器用さ、俊敏性は神経系機能や免疫機能は乳幼児期から10才前後までにそのほとんどが完成します。 いいかえれば、乳幼児期から学童期には競技ルールやフォーメーションなどの団体的な練習よりも、 遊びと興味を主とした個人技の練習を考えるべきです。また、人間の体は産熱と放熱をくり返して平熱を保っています。 産熱機能の主役である機能汗腺の発達には数週間の”寒さ”の体験が、また放熱機能の発達には3歳までに暑さを体験させることが重要です。 防衛反応は乳幼児期の転ぶ、滑る、つまづくなどの動作をくり返すことにより、 そのようにならないようにしようとする防御能力が身についてきます。 ですから幼児期には小さなケガの体験をどんどんさせるべきです。
    以上のように幼児期から学童期は神経機能と防衛能力、免疫能力向上するような生活習慣や遊びやスポーツをどんどんさせるべきです。
    Q.トータル・フィットネスとはどういうことですか。教えて下さい
    A.アメリカでは狭心症や心筋梗塞が多く、1970年代の後半から、運動がこれらの心臓病の予防のために役立つことが、いわれるようになりました。 「フィットネス」には「適応」という意味がありますが、これが「運動に適した体」という意味に用いられ、さらに「健康増進のための運動を行うこと」 という意味に使われるようになりました。
    健康増進や病気の予防のためには、運動だけをすればよいわけではなく、ほかに多くの注意が必要です。 最近の文化的な生活には、運動不足や過食など、むしろ害になるようなことが多く含まれております。 文化的なライフスタイルの好ましい部分を失うことなく、さらによい生活習慣をつけようというのが、トータル・フィットネスです。 それを実行するためには、次のようなことをする必要があります。
    1.規則的な有酸素運動
    2.適切な栄養の摂取と体重のコントロール
    3.禁煙と節酒
    4.ストレスの管理
    これらのことを生活に取り入れ、健康の増進と病気の予防に心がけて下さい。

    中田 新一郎(内科)

    Q.初めてトレーニングを始めるのですが、どんなことに注意したらいいでしょうか
    (中年の女性より:えひめ社会保険センター、ヘルスジムによる健康増進減量教室にて)
    A.当センターでは新しく参加される方には検尿、心電図の検査をします。本人はとくにこれといった疾病もなく健康であることから、 運動をしたいという気持ちが大切なのです。 運動能力がないとか、今まで運動もしていないとか、運動が苦手だということは全く心配ありません。 体力テストにより各人のメニューがつくられます。それを指導員が適切に教えてくれます。安心して下さい。 個人各々が健康の維持、増進のために、自分のできる範囲内で、これからコンスタントに運動を継続させることが大切と思います。 つまり運動を生活の中にとり入れ、習慣づけることが必要です。 日常生活で身体を動かすことによって、今までの生活とは違って楽しく、 気持ちよく汗を出すことがいいわけです。決して無理をすることなく身体を動かせて下さい。

    林 正泰(外科)

    スポーツ外傷・障害

    Q.突然の腰痛について
  • Q1.中学三年で陸上をしています。先日、400Mリレーで走ったあと腰が急に痛くなりまっすぐ走る以外は痛くて走れなくなりました。 リレーは第3走者でカーブを走るのですがそれが悪かったのでしょうか?外から押しても別に痛くはないのですが。宜しくお願い致します。
  • A1.腰痛が突然に出現して、さぞご心配だと思います。腰痛には色々な名前の腰痛があります。 根性坐骨神経痛は皆さんがヘルニアと言っているものですが片方の足に向かって走る強い痛みがあって、最敬礼(お辞儀)の姿勢がとれません。 その他脊椎のすべり症や分離症があります。 最も多いのは筋性腰痛症で筋肉の疲労で起こるものです。これは、足の方に走る激痛はありませんので比較的に診断が容易です。 文面から推察しますと、筋性腰痛症が一番考えられます。膝を曲げて、横向きになって寝るのが一番腰に負担のかからない姿勢です。 鎮痛剤の入ったパップ剤の貼付と、内服で腰痛が消失すると思います。 年齢的に13歳前後が分離症の発現する時期ですので、腰痛が1週間以上続くようでしたらレントゲン写真を一度取って、 分離症が無いかどうか、調べてもらって下さい。もし分離症が有っても、初期ですと90%以上の確率で治癒できる時代になりました。

    井上 力(整形外科)

  • Q.骨折の自家矯正について
  • Q1.やり投げの指導者をしています。中学2年生の男子が指導中に上腕骨を捻転骨折しました。 保存療法で治療を受けておりますが、自家矯正は起きないとの説明を受けました。それは何故でしょうか。ご教示くださいますようお願いいたします。
  • A1.骨折の自家矯正は、成長期の骨端線(俗に言う成長線)軟骨が残存している場合です。 小学校3、4年生位までが自家矯正される程度が高く、変形が良好に改善される可能性があります。 ご質問の患者さんは中学生で、成長線が、間もなく無くなりつつある時期ですので、改善の可能性が少ないと判断されたものと思います。 主治医の先生が保存的に加療するとのことですので、後々に影響なく治癒するものと判断されたのだと思います。

    井上 力(整形外科)

  • Q.こどもの膝の故障について
  • Q1.娘、小6、11歳について質問です。 テニスを始めて3年です。 毎朝かなりハードな練習をしています。 一ヶ月程前、テニスの全道大会も近く、運動会のリレー練習と本番も重なったせいか、膝が痛くなり、普通に歩くこともできません。 痛くなってから現在までは、道大会もキャンセルして、練習も休んでいます。 病院でレントゲン、MRI も、取って診てもらいましたが、子供の膝は、はっきり内部が写らないらしく、その検査でみる限りでは、靭帯等の損傷もないらしく、少しづつは痛みは軽くなっているようですが、まだ普通には歩けず、 今はインソールを作って、様子をみて、その後、よくならなければ、内視鏡を入れてみましょう。と、いう状態ですが、先生は、また練習をしていけば同じことを繰り返すので、この子の膝には、これが限界って事でも、ある。と、言うのですが、 子供も私達も、全国トップクラスの選手を目指しているのですが、もう無理なのでしょうか? 子供の進路にも係わってくることなので、心配だし、不安です。宜しくお願い致します。
  • A1.ご質問の内容から、可能性のある順から、膝蓋靭帯炎、腸脛靭帯炎、ランナー膝、たな障害等が考えられますが容易に治る障害です。まず1週間は、疼痛対策の治療、保存的に塗布剤、内服薬薬、症状によっては注射、理学療法を行います。 その後続いてストレッチや、筋力強化対策をおこないますが、軽い運動を続けながら、治療すれば改善する障害だと思います。

    井上 力(整形外科)

  • Q.成長病とスポーツによる炎症の違いは? [愛媛県スポーツ少年団指導者からの質問]
  • A1.成長期の骨には骨端線があります。俗に、成長線といわれているものです。この骨端線で身長が伸びます。 骨から始まり骨に終わる筋肉が、急激に骨が伸びると、筋肉が引っ張られた状態となって、柔らかい軟骨である骨端線を痛めるのが、成長痛で、代表的なのは、オスグッドシュラッテル病です。 成長が激しい10代の子どもに見られます。膝蓋腱が脛骨に付着する部分で痛みが出て、脹れやひどい圧痛があります。強大な大腿四頭筋が成長帯を引っ張っておこすわけです。 同じようなことが、踵の後方に発生する踵骨骨端炎など、骨端線の有る部位で発症します。スポーツによる炎症は、オーバーユース症候群ともいわれます。 膝蓋骨の直下でおこる跳躍膝、アキレス腱炎、テニス肘などがあります。発育期で骨端におこるのが成長痛、オバーユースでおこるのがスポーツによる炎症と理解してください。

    井上 力(整形外科)

  • A2.3~5歳くらいの子どもが夕方から夜になると膝関節を中心に痛がるが関節の腫れや熱などの炎症所見はなく、朝になるとケロっとしており、検査をしても原因が見つからないときに、成長痛と診断されます。 まだまだ未完成な筋肉なのに許容限度を超える活発な動きのための筋肉の疲労が痛みの原因と考えられており、骨の成長とは無関係です。 思春期における骨の急激な成長に、筋肉や人体の伸びがついていけずにに骨端炎を起こしてくるスポーツ障害とは基本的に異なるもので、暖めたりさすってあげたりしてあげて下さい。

    城口 朝雄(内科)

  • A3.成長による痛みにはそれぞれ原因があり、診断名がついていますので、正しい診断名を教えていただくことが大切と思われます。 同様に、スポーツによる炎症もより正確な状態を教えていただける施設での診断と治療をお薦めします。つまり、両者ともに適切な診断をつけていただき、その状態を説明してもらい、治療方法をお伺いされてはいかがでしょうか。

    高橋 敏明(整形外科)

  • A4.成長痛はスポーツによる炎症の1部分です。打撲、悪いフォーム、使いすぎなどもある。

    田口 浩之(整形外科)

  • Q.つきゆびをすると、ひっぱられます。ひっぱった方がなおりがはやいのですか?
  • A1.手指の突き指(槌指)は頻度としても高く、指先にボールが当たり指先の婉曲が強制されることにより腱が断裂したり、 剥離骨折をしたりしますので変形を残さないためにも指先を真っ直ぐにしたまま固定し、初期に必ずレントゲン写真をとって骨折の有無をチェックする必要があります。 無理に指を引っ張ると受傷部は開いて炎症は強まるため、応急処置としての「RICE」を行い専門医の診断を仰ぐと良いでしょう。

    城口 朝雄(内科)

  • A2.突き指に引っ張ると治るかどうかということでしたら、それは必ずしも正しくありません。突き指もいろいろの状態がありまして、単なる打撲から腱断裂や剥離骨折とさまざまです。 まず、レントゲンを撮って、正しい診断をつけていただいてから、固定などの治療を受けることをお薦めします。

    高橋 敏明(整形外科)

  • Q.デットボール等で頭に当たったとき、はねた方がよいとききますが、本当ですか?
  • A1.デッドボールなどで頭部を打撲した場合、当たった後のボールの跳ねる方で予後を判定する材料にはなりません。 ヘルメットをしていても頭部を打撲した場合には、その時の十分な状況の記録や意識状態、打撲部位の観察を行い、安易な自己判断はせずに、 ためらわず専門医の診察を受けておくことが肝要です。後日になって症状が出現して病状が悪化することもあり、用心に越したことはありません。

    城口 朝雄(内科)

  • A2.ボールが当たったときに跳ね返ったほうが、加わったエネルギーが跳ね返った分少なく なっているので、その場で落ちるよりも衝突エネルギーが少ないといえます。 しかし、いずれにしても、頭のケガで、重傷になりますので、バッターボックスに入るときにはいつもヘルメットをかぶり、神経を集中して、よけかたの指導もしていただいて、当たらないよう気をつけてください。

    高橋 敏明(整形外科)

  • A3.そういう傾向はあるかもしれませんが、はねたからといって安全であるという保証は全くありません。必ず、正しい治療を行って下さい。

    田口 浩之(整形外科)

  • Q.足関節捻挫(足首の捻挫)の現場での応急処置について
    A.足関節を捻転して靭帯を損傷した外傷を捻挫といいますが、その靭帯の損傷の程度により、
    Ⅰ度:靭帯の繊維がごく一部分断裂したもの。
    Ⅱ度:靭帯が半分程度断裂したもの。
    Ⅲ度:靭帯が完全に断裂したもの。
    の3つに分類して治療方針を立てます。Ⅰ度でしたら弾力包帯固定やテーピングで治療します。 Ⅱ度は副子固定かギブス包帯固定を行ないます。Ⅲ度の場合は手術が必要なこともあります。
    まず現場では練習や試合を中止させ、損傷部位が拡がるのを防止することです。次いで
    ・局所の安静(歩かせない、副木をあてる)
    ・局所の冷却と局所の圧迫(最初の30分間に実行することが大切です。 局所の圧迫には綿花かスポンジを患部にあてて弾力包帯で軽く締めるように巻きます)
    ・局所の挙上(できることなら患肢を挙上)
    以上のような現場での処置をしつつただちに整形外科医を受診させてください。
    Q.オスグッド病とはどのような病気ですか。そしてその治療法は
    A.オスグッド(Osgood-Schlatter)病は、頚骨の粗面部にはヒトの最大の筋肉である大腿四頭筋の膝蓋靭帯が付着しています。 頚骨粗面部の骨化核が出現、発育する12歳から15歳頃に、ランニングやジャンプなどで大腿四頭筋が強力に緊張、収縮し、 またその繰り返しの負荷が頚骨粗面部かかり発症します。
    症状としては頚骨粗面部の自発病、圧痛や運動痛です。頚骨粗面部は骨性に隆起し、熱感を伴うこともあります。
    ☆治療
    1.安静:症状の強い症例は一時的にスポーツを休むことも必要です。
    軽い症状はランニングやジャンプなど大腿四頭筋に無理のかかる練習を休むべきです。
    2.装具(オスグッドストラップ)の使用
    3.大腿四頭筋のストレッチング
    4.局所の疼痛に対して
    アイシングマッサージ
    理学療法(超低温療法)
    消炎鎮痛剤(外用剤、経口剤)
    ステロイド剤の局所注入
    Q.ケガをしたときの救急処置について教えて下さい
    A.スポーツ外傷でもっとも多いのは、捻挫、打撲、骨折です。これらの外傷は、スポーツ外傷の70%以上を占めます。 スポーツ現場でこれらの外傷が起った場合、まず行うべき処置にICEがあります。
    ICEは、I:Icing(氷冷)、C:Compression(圧迫)、E:Elevation(挙上)、の頭文字をとった言葉です。氷冷により、 局所の皮膚温が低下し、神経の伝達速度が低下することによって、痛みを感じなくなり、鎮痛効果があります。 また、毛細血管の収縮によって、止血効果が生まれ、血管透過性の抑制により、患部の腫れが軽減されます。 圧迫によって、さらに出血、腫脹が抑制されます。挙上は患部を心臓より高くすることによって、 血液が静脈から心臓へ還るのを促進し、腫脹を軽減します。
    Icingを行う時間の目安は、皮膚の感覚がなくなるまで20分~30分です。感覚がなくなった所でIcingをいったん止め、 痛みがもどってきたら、再度冷します。この時間はおよそ60分です。
    氷冷に使う氷は、氷嚢やビニール袋に入れ用います。圧迫には弾性包帯を使用するのが効果的です。
    ICEを行なった上、医療機関に転送します。ICEを早く行なうことによって、患部の腫脹が防止され、 後の治療がやりやすくなります。 ICEを行なうために、競技現場へは、一般の救急セットとともに、バケツや氷などを常備するようにしましょう。

    中田 新一郎(内科)

    Q.子供の骨折は手術をしなくてもよいとききましたが
    A.子供の骨折は大人に比べて手術の必要性は少ないです。
    その理由は
    1.子供の骨折は大人に比べて骨癒合が良好である。
    2.短縮転位、側方転位の自家矯正力は強い。
    3.しかし屈曲転位、回旋転位の自家矯正力はきわめて悪いので、整復をしなくてはいけません。
    以上の様に、子供の骨折は徒手整復術とギブス包帯固定でほとんど正常に骨癒合し治癒しますが、屈曲転位、 回旋転位が徒手整復できない場合や徒手整復できてもすぐに再転位してしまうような不安定な骨折は手術をすることもあります。
    また動脈や神経の損傷を合併している骨折はただちに手術をしなくてはなりません。 X線検査をして骨折の程度、部位、転位の状態をしっかりと診断して治療することが大切です。

    竹安 正夫(整形外科)

    Q.子供の野球肩について
    A.投球動作を分析するとワインドアップ期、加速期、フォロースルー期の3つに分けられます。投球動作の加速期に障害を受けることが多く、この動作時に疼痛を発生します。加速期には肩の前方部分は過緊張を強いられて、 棘上筋腱板や二頭筋腱は肩峰下面と衝突し障害を生じます。
    もう1つ成長期の子供の肩では投球の繰り返しにより上腕骨中枢部の骨端線の障害があります。 X線写真で左右を比較すると、骨端線の拡大、不整が認められます。
    ☆治療法
    1.投球の禁止
    2.肩外転位でのトレーニングの禁止
    3.肩周辺の等尺性筋肉トレーニング
    4.理学療法
    5.消炎鎮痛剤としての外用剤や経口剤の使用
    6.局所麻酔剤、ステロイド剤の局所注射
    7.投球フォームの改良
    Q.サッカーやラグビーで相手と衝突し膝の怪我をすることが多いですが、予防法はないでしょうか
    A.サッカーやラグビーのようなコンタクトスポーツでは膝間接に外傷を受けることが多いです。膝の外傷を予防する6つの予防法を述べてみます。
    1.クリーツ(滑り止めの出っ張り)のないシューズを履くこと。クリーツがあると足がグランドに引っ掛って危険です
    2.足がグランドについている時間が短ければ、膝の外傷は起こりにくいため、小股で走る習慣を身につける
    3.できることなら、特に膝の後部と側部から膝に当たられないようにすること
    後部と側部からの打撲は、膝関節の損傷を最も起こしやすい
    4.膝関節周囲の筋肉を強化し、外傷に対する抵抗力を強くする
    5.重いウエイトを持って、フル・スクワットをしないこと

    竹安 正夫(整形外科)

    Q.シン スプリント(Shin Splints)とはどのような病気ですか
    A.Shin Splintsは硬いグランドや道路でのランニングや、足の筋肉を強く、過度に使う運動により発生する下腿部の疼痛のことです。
    ランニングが主ですが、バレーボール、バスケット、ダンスのようにジャンプを多くする種目での発生が多いです。 とくに女子高生に多く、高校入学の春に頻発します。
    Shin splintsは以下の4つの障害に分けられます。
    1.後頚骨筋シンスプリント
    頚骨後面より始まり、足のアーチを支えている後頚骨筋の挫傷もしくは断絶。後頚骨筋使いすぎ(走りすぎ)
    2.頚骨過労性骨膜炎
    頚骨前面の骨膜の炎症
    3.頚骨疲労骨折
    頚骨にヒビ(不全骨折)が生じる。
    4.前区画症候群
    下腿前部の3つの筋肉への血液の供給が妨げられるために発生する。
    ☆治療
    1.練習量を減らすか、完全に休養させる。
    ただし下腿に負荷のかからない練習やトレーニングは続ける。
    2.アキレス腱など下腿後部筋のストレッチング
    3.局所療法としてアイシングマッサージ、超低温療法、消炎鎮痛剤の外用剤や経口剤の使用
    Q.スポーツをすると貧血が起こると聞いておりますが、そのことについて教えて下さい
    A.貧血とは、血液の中のヘモグロビンなど血液成分が少なくなる病気です。貧血がありますと、呼吸によって取り入れた酸素の運搬が、 うまくゆかなくなるために、ひどくなると、持久力がなくなり、練習が辛くなったり、記録が低下したりします。 以前から、練習量が多い選手の中に、スポーツによって起る貧血があるということが、いわれておりました。 一流選手では、 女子の22,5%、男子の7,5%が貧血に陥っているという報告もあります。
    貧血をおこすことが多い種目としては陸上の長距離、バレーボール、バスケットボール、 体操、新体操、レスリング、剣道、空手、フィギュアスケートなど、 持久力が必要なスポーツ、また強く着地することが必要なスポーツがあげられます。 スポーツ貧血は、ほとんどが鉄分が少ない鉄欠乏性貧血だといわれております。これらの競技で、 しかも一定のレベルを超える運動をしている選手に対しては、1~2ヶ月に1回の定期的な血液検査を行うとともに、 鉄分を含む食物を摂取することと、 動物性蛋白やビタミンC含む食物を積極的にとることなど、食事指導が貧血予防のために必要となります。
    貧血がある場合には、鉄剤の投与が必要となります。トレーニング量の調節を行うとともに、 内科医(スポーツドクターがベスト)の診断を受け、指示に従わなければなりません。

    中田 新一郎(内科)

    Q.テニス肘の予防方法を教えてください
    A.テニス肘はテニスでみられる代表的なスポーツ障害ですが、バトミントンやゴルフなど手を使うスポーツに共通にみられます。 肘の外側に痛みの出る上腕骨外果炎と内側に痛みの出る上腕骨内果炎とがあります。スポーツ障害は局所の組織的強さと運動負荷のバランスで発生します。 繰り返し負荷がかかって組織の強さよりまさると痛みがでます。 ですから予防法としては2つあります。1つは肘周囲の筋力強化とストレッチです。 筋力強化は手首を曲げたり反らしたりする筋肉の強化です。 またその筋肉のストレッチを充分にウォーミングアップとクールダウンの時に行ないます。2つめは負荷を軽くする方法です。 1回の練習時間を2時間以内にする、一週間の練習は3日までにおさえる、ラケットの重さ、大きさ、グリップの大きさをチェックする、フォームをチェックするなどです。 痛みを無視して使いつづけると悪化して治りにくくなりますから注意してください。

    喜多岡 健二(整形外科)

    Q.投球による肩の障害の予防
    A.無理な投球をしないこと。投げすぎないこと。投球の後中3日の休息をとること。
    正しい投球フォームで投げることなどはもちろんのことですが、アメリカの有名なスポーツドクターJobe博士の勧める方法を紹介します。
    1.投球に先だち肩のマッサージとあらゆる運動方向への関接包のストレッチングを行なわせる。
    2.投球の前に15分間warminng-upと各方向への運動をしておく。
    3.その後5分間休息をとる。
    4.運動後(投球後)は5~10分ほどwarm-up jacketを着ながら歩行してcool downする。そして約30分間投球側の肩の上にはicepackを、上肢は氷水中にいれて冷やすようにする。 その後シャワーをあび着衣する。

    竹安 正夫(整形外科)

    Q.肉ばなれの治療について教えて下さい
    A.正式には筋断裂あるいは筋挫傷と言います。 肉ばなれの定義は「筋線維部分断裂、筋膜もしくは筋繊維束の断裂、あるいは筋繊維束が過度に伸展された状態」です。
    原因は疾走中、ジャンプ、スタートダッシュなどによる筋肉の急激な過伸展により発生します。
    肉ばなれの好発筋はハムストリング(半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋)、大腿四頭筋、腹腹筋、股内転筋など下肢の筋肉です。
    ☆治療法(平均的な治療のスケジュール)
    1.受傷直後の処置
    局所の冷却、包帯による圧迫、患肢の安静。
    2.48時間以降
    温熱療法、バイブラバス、軟膏マッサージ、筋セッテング、自動運動。
    3.7~10日後
    筋のストレッチング、軽いジョギング
    4.3~4週後
    スピード練習、スピードを出して走る、ダッシュ、ジャンプ。
    肉ばなれは再発しやすい厄介なスポーツ障害です。治癒した後も、筋ストレッチング、筋マッサージなどを十分にしなくてはいけません。

    竹安 正夫(整形外科)

    Q.熱中症について教えて下さい
    A.夏の暑い日の日中、トレーニング中に倒れたあと、治療のかいもなく死亡してしまうという新聞報道を時々目にします。これは熱中症によるものです。 熱中症とは、高温によってひき起こされる脱水や、塩分の不足などの代謝異常を総称したものです。 熱中症には、発汗によって塩分が損なわれ、 けいれんを起こす熱けいれん、大量の発汗によって脱水性のショックを起こす熱疲労、 体熱の産生と放散のバランスが崩れて熱がこもった状態になる日(熱)射病の3つがあります。
    熱中症を起こすパターンには特徴があります。酷暑を迎えてまだ日がたってない時に、トレーニングになれてない下級生が、 体調の整う間もなく、レベルの異なる上級生と同様のトレーニングを行ない、休憩も水分の摂取もしないままトレーニングを継続することによって生じます。
    軽症では、頭痛や目まい感を感じる程度ですが、進行すると、はき気、嘔吐、呼吸困難が生じ、意識を失うこともあります。
    暑い時には、帽子など日除けをしたり、水分の摂取を充分にすること。酷暑の時期には、充分に注意をして、 様子がおかしい時には、休息させることなど、指導者の配慮が必要です。

    中田 新一郎(内科)

    Q.野球をしていますが腰痛に悩まされています。良い治療法は無いでしょうか
    A.腰痛でお悩みのスポーツ選手は多いようですね。スポーツ選手の腰痛の原因としては脊椎分離症・腰椎椎間板ヘルニアなどが上げられますが、最も多いのは筋・筋膜性の腰痛症です。 これは背骨を支える筋肉の疲労によっておこります。 激しい練習や過度の負荷によって筋肉が硬くなり血行が悪くなり痛みを出すと考えられています。 背筋のオーバーユースが原因ですから予防としては練習の前後に充分に背筋のストレッチをすること、 また一日の疲れはその日のうちにとるため風呂で腰を暖めたり、睡眠を充分にとることです。 もちろん、負担に耐えられるだけの腹筋・背筋の筋肉をつけておくことも大切です。痛みがあるときには、スポーツ用のコルセットをつけるのも一つの方法です。 脊椎分離症や腰椎椎間板ヘルニアがある場合にもひどい場合は手術を必要としますが、それ以外は筋・筋膜性腰痛症と同様に対処します。

    喜多岡 健二(整形外科)

    Q.ランニングによる下肢の障害にはどのようなものがありますか。又、その発生の予防法は
    A.ランニングによる下肢の障害の代表的なものとしては中枢側から述べますと、
    1.大腿四頭筋やハムストリングの過労性筋肉炎
    2.膝蓋靭帯炎、鵞足炎、腸径靭帯炎
    3.下腿シンスプリント
    4.アキレス腱炎
    5.足底筋膜炎
    6.疲労骨折
    などが代表的です。 その予防としては
    1.warming upとcooling downをしっかりと時間をかけて行なうこと
    2.ランニング前後のハムストリング、大腿四頭筋、腸径靭帯、アキレス腱、足底筋膜のストレッチング
    3.適切なジョギングシューズの使用
    4.硬い道路やコートでのランニングをさける
    5.過大な負荷のかかる誤ったトレーニングや運動量をさける
    があげられます。
    Q.ランニングによる疲労性骨膜炎と言われました。練習は休まなければなりませんか
    A.疲労性骨膜炎は下腿内側部などの骨膜に慢性的にストレスが加わり痛みを出す疾患です。ランニングやジャンプによる局所の疲労が原因です。治療は局所の安静につきます。
    しかしランニングやジャンプをしなければよいのであって、ゲームには参加できませんが、痛みの出ない運動はしてもかまいません。 むしろ他の部位の筋力アップトレーニングやストレッチは積極的に行わなければなりません。
    治療に一箇月ぐらいかかることが多いので休んでいると他の部位の筋力低下を招くからです。 ケガや障害が発生したときはプラス思考で積極的に治療に取り組み、普段出来ないようなイメージトレーニングや筋力トレーニングを行う絶好の機会と考えてみて下さい。
    必ず良くなる疾患ですから焦らずにコントロールすることが大切です。

    喜多岡 健二(整形外科)

    Q.リトルリーグ肘(少年の野球肘)について
    A.投球の際に手指と手関節の屈筋を強力に繰り返し筋収縮させることにより屈筋腱内上顆付着部、内上顆骨端核、内側に副靭帯などに強い牽引力が働き付着部の炎症、 断裂や骨端核の離開が発生し、疼痛を生じる肘の障害のことです。
    1.予防法
    (1)3日以上、投球間隔をあけること
    (2)warming upとcooling down
    (3)屈折群の投球前後のストレッチング
    (4)屈筋群の筋力、持久力の増強
    2.治療法
    (1)投球時、投球後に痛みがでたらただちに投球を中止すること
    (2)アイシングマッサージ、超低温療法、温熱療法などの物理療法
    (3)消炎鎮痛剤の外用剤、経口剤の使用
    (4)局所麻酔剤、ステロイド剤の局所注射
    (5)重症例には副木固定、ギブス固定
    (6)手術療法
    Q.空手道をしており3カ月前に膝を故障し靭帯損傷と診断されました。
    しかし、今でもコキッという音とずれた感覚が空手道をしているときにあります。以前ほどではないですが一時的な痛みがあります。靭帯損傷とはなんなのですか?そして、いつくらいに完治するのでしょうか?
    A.空手による膝の故障、コキッとなる症状があるそうで、さぞご心配だと思います。
    症状に当てはまる怪我として、まず頻度の多い膝内側側副靭帯損傷があります。
    膝の内側にあり膝の横方向へ異常に動くのを制御する役目があります。程度により1度から3度まであり、1と2度は局所の安静か、ギプス固定などの治療をします。3度は手術で治療するのが一般的です。あなたの場合は現在治療中で、現在まだコキッとなる所見があるようなので、もう少しの期間、2週ほどの装具かサポーター固定が必要のようです。
    次に疑われるのは前十字靭帯損傷があります。内側側副靭帯損傷の発生メカニズムに、さらに、ひねり、回旋力が加わって発生します。これは症状がひどく多量の関節内血腫がたまります。
    50から100ミリリットル以上あります。腱を移植する手術が必要の場合がありますが、あなたの場合、血腫が無いようなので前十字靭帯損傷の可能性が少ないと思います。
    まとめますと内側側副靭帯損傷でもう少しの期間の固定が必要です。主治医の先生の指示に従ってもう少し加療を受けて下さい。コキッとなる症状が消えると空手復帰可能です。

    井上 力(整形外科)

    Q.中指を突き指して2週間になります。拳がまだしっかりと握れません。 突き指とは、どのくらいで完璧に治るのでしょうか?
    A.指の外傷で小さい骨折が起こる場合があります。
    骨折する部位は、中指だと背側の遠位関節(指先から約2センチのところ)と、中指の手のひら側である掌側近位関節(指先から約5センチのところ)です。
    ここを抑えて圧痛あれば骨折している可能性があります。骨折がなくて、靭帯だけ痛んでいるときは5日から10日程度でなおります。2週間経っていますから一度整形外科受診をお勧めします。

    井上 力(整形外科)

    Q.ランニング中の息切れとチアノーゼについて
    Q.私はランニングをすると、約3年前から息切れとともに、末梢部分である手指等のチアノーゼが著しくなり、体が慣れるまで歩かないと走ることが出来なくなりました。
    若い時から運動が大好きで、今は仕事が忙しく週末のみの運動ですが、このまま運動をし続けるのは危険でしょうか。ちなみ約7年前から降圧剤、3年前からはそれに合わせて不整脈の薬を服用してます。
    このような持病があれば、ランニングは辞めてウォーキングに切り替えた方が良いのか、でもランニングをして走り切った後の爽快感も味わいたいという葛藤で迷っております。
    何卒、ご指導いただきますようお願いいたします。


    A.チアノーゼは血液中の脱酸素化ヘモグロビン濃度が5g/dl以上になると出現します。
    脱酸素化というのは、酸素がくっついていないヘモグロビンのことです(ヘモグロビンは男性だと血液中に13~18g/dlあり、酸素を運ぶ役目をしています。)
    チアノーゼには①中枢性チアノーゼ、②末梢性チアノーゼ、③血液原性チアノーゼの3種類に分けられます。
    ①中枢性チアノーゼは主に肺の機能が悪い場合、②末梢性チアノーゼは主に循環機能(心臓か血管)が悪い場合とお考え下さい。③は血液の障害ですがここでは触れません。
    血圧と不整脈の薬を服用中で、運動すると息切れがしてチアノーゼが出る、という状態は、①②、どちらも可能性があります。
    早急に診断が必要と思われますので、運動は直ちに中止して、主治医の先生とよくご相談されるようお勧めします。主治医に運動を勧められているのであれば、チアノーゼを起こしている皮膚が温かいか冷たくなっているか確認して下さい。
    温かければ①、冷たければ②を考えます。同時に脈を確かめて下さい。不整脈が出ていませんか?その上で、再度主治医への確認をお願いします。
    タバコを吸っていませんか?もし喫煙中なら、直ちに止めて下さい。無理に運動を続けると、運動中に突然死するリスクが大と考えられます。

    田邉 亮介(内科)

    Q.膝くずれについて
    Q.膝くずれを1年前におこし、もう治ったと思って空手道をしていると、また再発しジャンプしたり、ちょっとした動作でおこるようになりました。
    やはり病院に行くべきですか?膝くずれは、自然には直らないものなんですか?


    A. 膝くずれを1年前からあるそうで、さぞ、ご不安な状態でスポーツをされていることでしょう。
    医学的には、buckling膝折れといいまして歩行時、下り坂などで膝が急に屈曲するか、しそうになるものを言います。
    大腿四頭筋力の弱い場合に、膝蓋骨(お皿)による前方の押さえが効いていないときに起こります。大腿四頭筋筋力の低下があるときに起こりますから、大腿四頭筋筋力強化のトレーニングが効果的です。レッグエキステンションで筋力強化をすると効果があります。
    10回3セット、負荷を10キロから次第にあげて20キロにしてみてください。
    半月板損傷や十字靭帯損傷の時にも起こりますが過去に大きな膝の怪我がないようですから今回は四頭筋強化で改善するとおもいます。

    井上 力(整形外科)

    Q.長距離選手の体調不良について
    Q. 中学生女子の母です。部活で陸上、長距離を専門にしています。
    今年春より、突然練習中めまいを訴え倒れ、病院へ。血液検査の結果は異状なし。(貧血なし)起立性調整障害の診断が出ました。
    少し血圧の戻りが鈍いとのことで血圧を上げる薬など3種類のくすりを服用中。日常生活は今までと変わりなく、たまに立ちくらみが起きる程度です。
    ですが、レース後(1500m、800m)バッタリと倒れ、激しい頭痛、手足のしびれ少し、呼吸が苦しいなどの症状があります。
    診てもらっている病院に話しても「無理をしないように」「高校生くらいになったらよくなるかも」とのことで「様子を見ましょう」とのこと。
    放課後の練習など「今日は調子が良い」と力を出すとめまい、レース後は必ず倒れます。
    この時、体がどういうような状態なのでしょうか?時が過ぎるのを待つしかないのか?
    本人は走りたくて仕方がないのですが、体がいうことを聞かず辛い思いをしています。
    専門的なスポーツドクターの意見をお伺いしたいと思っております。
    補足ですが、起立性調整障害と診断されましたが、一般的に言われる症状に当てはまるところがないように思います。
    レース中後半は意識がないような時もあるとの事。ボーっとしてしまうようです。夏場は気温が高くなるほど辛いそうです。
    倒れた後の回復後、空腹なことが多いようです。
    ポータブルの心電図を付けて1日様子を見たことがあります。
    夏休み期間で部活もいつも通りに行いましたが、うまく計測ができなかったとのことでこちらとしては心配、疑問が残る結果でした。


    A.14歳の女子選手で、陸上長距離が専門とのこと。 ご相談の内容から判断すると、最も考えやすいのは貧血です。
    病院で検査して貧血は無かったとのことですが、見かけ上の貧血が無くても(赤血球数とかヘモグロビン等が正常でも)鉄が不足している場合にはご相談のような症状がよくあります。
    鉄欠乏性貧血といって、体の中の鉄分が不足するためにおこってくる状態です。
    診断には血液中の鉄をはかることと、もうひとつ貯蔵鉄(フェリチン)の測定が必要です。
    鉄が足りていてもフェリチンが足りないだけで、だるさとか運動時の疲労感が出てきます。
    朝、起きられなくて学校へ行けないけど、午後になると元気が出てくるお子さんの中にもよくある病気です。
    また、練習後半に症状が出てくるようですが、エネルギー不足も強く疑います。
    要するに、「運動するだけの栄養が足りていない状態」ではないかと考えます。特に長距離の選手であれば、十分な食事摂取が必要です。
    種目特性上、体重を絞る、ということを考えていると、いろいろな障害が出てきます。
    中学女子ということですが、月経は順調でしょうか?
    特に10代の女子選手では、無月経は疲労骨折にもつながり、将来の妊孕性(にんようせい)の問題も関係してくるので、十分な注意が必要です。※【妊孕性】・・・妊娠のしやすさ。
    以下のURLも参考にして下さい。
    http://www.nhk.or.jp/ohayou/marugoto/2014/04/0415.html

    田邉 亮介(内科)

    トレーニングについて

    Q.心肺機能の発育には12才以上が向上目安であると思いますが、小学校までは長距離走マラソン等はどの程度までのトレーニングなら可能なのか? [愛媛県スポーツ少年団指導者からの質問]
  • A1.運動神経が働くことによる動作の習得が小学生の時期、ねばり強さが向上する心肺機能の発達は中学生の時期、たくましさが現れる骨格と筋肉の発達は高校生の時期に最も効果がでます。 子どもの、スポーツ活動は成長に対応させた適正な質と量が求められます。こういった子どもの成長特性から<子どもは大人のミニチュア版ではない>といわれています。 この鉄則に従わないと、トレーニング効果が得られず、逆に成長途上の未熟な軟骨と骨の障害がでて、骨格変形へと進行します。そして、12歳までは持久走をしても粘り強さが獲得できません。 小学生は、運動神経がつかさどるフォームの修得がめざましくのび、多種目のスポーツをすることによって体のあらゆる部分が均等に発達します。持久走ではなく、短い距離のランニングが効果的です。

    井上 力(整形外科)

  • A2.心肺機能の発育はスキャモンの発育曲線では一般型に示される通り、12歳頃までは成人の半分ほどしか発育していません。心肺機能の未発達な小学生までは長距離走などで過度の負担をかけるより、 サーキットトオレーニングなどで多種目の運動を楽しく取り入れる方がベターと思います。 身長などの全身的携帯の発育に合わせて中学校で長距離走をトレーニングとして漸増してゆき、最終的には10km程度を走れるように計画してみてください。

    城口 朝雄(内科)

  • A3.心肺機能を高めることは、特に小学生の高学年になると必要であると思われます。小学生の持久走は、低学年では2km位まで、高学年では3km位までが望ましいと思われます。 

    高橋 敏明(整形外科)

  • Q.肩の障害予防のトレーニングを教えて下さい
    A.まず肩の動く範囲を広げておく柔軟性が大切です。そして運動に必要な筋力を十分持っていなければなりません。
    投球動作は人間の肩を傷めるようになっています。理由は腕を振り上げると上腕骨と肩峰が衝突して、その間にある棘上筋を挟みこみ、こするからです。 ポールを投げる筋肉は大きな肩の筋肉と小さな回旋筋からできています。 バーベルやマシンでは大きな肩の筋肉が主に強化され、小さな回旋筋は使われません。 肩を痛めるケースは、ほとんど小さな回旋筋です。 小さな回旋筋を鍛えるには、リハビリ用の張力の弱い黄色のゴム(色により張力が異なる)で外転、内転、 側方挙上の動作を、 30レップ、3セット、(30回繰り返しを、3度)行ないます。10週をすぎる頃より効果がでます。 イメージ図

    井上 力(整形外科)

    Q.子供のストレッチングの重要性について
    A.ストレッチングとはゆっくりと静かに筋肉や腱を伸ばす柔軟体操のことです。 ボブ・アンダーソンが1970年代にスタティック・ストレッチングを体系化し、スポーツ界に普及しています。
    ストレッチングはとくに少年には重要です。基礎体力が完成する以前に、 過激な練習をしすぎるため骨、関節、筋肉、椎間板を傷めることが非常に多くなっています。
    基礎体力を向上させることと、ストレッチングの励行が大切です。正しいストレッチングには6つの原則があります。
    1.反動をつけない
    2.呼吸をとめない
    3.伸ばした筋肉を意識する
    4.無理に伸ばしすぎない
    5.一定時間静止する(一般的には10~30秒)
    6.からだ全般について行なう
    代表的な骨や筋肉の働きを理解して、ストレッチングを指導、励行しましょう。
    Q.最近メンタルトレーニングということを聞きますが、メンタルトレーニングについて教えてください
    A.競技スポーツをしている人は誰でも試合に緊張し、あがったり、集中力をなくしたりして、自分が持っている力を充分に出しきれず、失敗した経験を持っていると思います。
    一方、調子の悪いときに、粘り強く試合を行ない、思ったよりよい結果がでたこともあるのではないでしょうか。 このように、スポーツでは技術面だけではなく、精神面が大きく作用するものです。
    かつては精神面について、根性を鍛えるという名のもとに、過剰な技術的トレーニングを行うこともやられてきました。 しかし、今日では、スポーツ心理学の発達により、 心理面のトレーニングを日頃から行うことによって、プレイの安定性を向上させることができるようになりました。 この心理的技能のトレーニングが、メンタルトレーニングです。
    最近では、テニス、ゴルフ、陸上など多くの種目の選手がメンタルトレーニングをとり入れ、好成績をあげております。 今後、競技力の向上のためには、メンタルトレーニングをとり入れることが、必ず必要になります。 メンタルトレーニングについて、最近では多くの書籍が出ております。 これからの指導者は、メンタルトレーニングについて勉強し、試合で選手の持っている力を100%発揮させることができるよう配慮する必要があります。

    中田 新一郎(内科)

    Q.ストレッチはどのようにするのが効果的か教えてください
    A.健康診断の結果、ラグビーや野球といった競技で柔軟性の低下が目立ちました。柔軟性の低下は筋肉の障害や腱の障害の原因になります。 硬いと判断された選手たちはほとんど自分でも体が硬いと自覚しております。 聞いてみるとストレッチはやっているのですが、 通り一遍で形だけの選手が多いようです。効果的なストレッチは、準備運動の段階でウォームアップの後、またウォームダウンとしてリズム的軽運動の後に行うのが理想です。 また、ストレッチ効果が充分に出るには一つの部位に対して1分から1分30秒は心地よく伸びた状態を保たなければなりません。 ゆったりとした呼吸で大体1分に10回から12回ですからそれくらいの間は伸びているなと感じながら、少し痛みというか痛気持ちよさを味わわなければなりません。 どの筋肉・腱が伸びているのかを考えながらやると効果的です。 反動をつけて行うのはよくありません。 効果がないばかりか傷めたり伸ばし過ぎの原因になります。

    喜多岡 健二(整形外科)

    Q.スポーツ中の水分の補給について教えて下さい
    A.水分は体の全体の重量の60%を占めており、体にとって大切な物質です。水分の体の中での生理的作用は、
    1.細胞の浸透圧を一定に保つ
    2.溶液として物質の移動、排泄を助ける
    3.体温の保持をすること
    などがあります。
    スポーツによる発汗によって水分は失われます。暑熱下でのスポーツ中には、1時間に2リットル以上の発汗があり、 水分の補給がないと、血液の循環障害や浸透圧の変化が起り、運動能力の低下を生じるだけではなく、体温が上昇し、 ひどい時には、脱水状態や熱中症をひき起こします。従って、スポーツ中には、そうなる前に適時に効率よく水分の補給する必要があります。
    補給する水分は、液温が低いほど体温を下げる効果があり、一方、発汗量をおさえ、胃の通過時間も早くなります。 水分の摂取量は200~800mlの飲用では、摂取量に応じて胃の通過時間が短くなります。 胃内での水分の充満を少なくするためには、 10~15分間隔で150~200mlの摂取が適当であるといわれております。また、全体の水分摂取量は発汗量よりやや多めの量が必要といわれております。
    軽トレーニングでは、汗の中のナトリウムやクロールなど電解質の濃度は低く、低温水のみの補給でよいといわれております。 一方、長期のトレーニングや夏期のトレーニングでは、ナトリウムやクロールなどの電解質が汗とともに失われるため、 低温水と共に食塩等の補給が必要となります。 このような場合、スポーツドリンクの利用も有用です。

    中田 新一郎(内科)

    Q.成長期特に中学生のトレーニングの注意点について教えてください
    A.子供へのスポーツの指導は、子供の成長の度合いを考慮し、年代に応じたトレーニングをする必要があります。 小学高学生から中学生にかけては、体の成長が最も著しく、骨格が伸び筋肉も肥大し、呼吸循環器の発育も進み、身体運動に力強さが加わるようになります。 従って、この時期には、持久力を増すトレーニングをするよう心がける必要があります。
    しかし、この時期の成長には個人差があり、男女差も大きく、個人の発育や発達に合わせたトレーニングの重要さを充分に理解しておく必要があります。 「3年間で結果を」という意識が強いと、過剰なトレーニングやチーム練習への偏りが生じ、このため多くのスポーツ障害(スポーツ動作の繰り返しによる野球肘、ランナー膝、ジャンパー膝、オスグート・シュラッテル病、疲労骨折など)を生じます。 対応をあやまると、子供の選手生命を奪ってしまう可能性もあります。
    これらの障害の原因としては、子供の発育を充分に考慮せず、子供一人一人の個別性に配慮しない不適当なトレーニングやオーバートレーニングがあげられます。 これらをさけることによって障害を予防することができます。 指導者は、子供の発育についてよく理解し、選手個々の健康状態を把握し、選手の将来を考えながら育てていくよう工夫する姿勢を持つ必要があると思います。

    中田 新一郎(内科)

    Q.中学校の部活や体育の授業で、膝をすべて曲げ、腰が地面につきそうになるまで下げるスクワットをしています。
    体育の教科書の口絵に正しいスクワットの仕方や、うさぎ跳びの禁止が載っているのですが、正しいスクワットの仕方をなんとか周知できないものでしょうか?
    A.フルスクワット(深くしゃがんだ姿勢)では膝に体重の約5倍以上の負荷がかかると予想されます。
    16歳以下の少年少女の膝周辺は、軟骨が多く、骨も硬くないことから、フルスクワットは避けるべきだとおもいます。
    以前の厚生省の行事で愛媛県スポーツ保健課の依頼で、毎年100人の県下の体育教師を対象に、5年間計500人に、にぎたつ会館で小生が講義しました。今後検討させて頂きます。

    井上 力(整形外科)

    食事・薬・サプリについて

    Q.息子は小さい頃からアトピー性皮膚炎でステロイド剤を使用しています。高校でサッカーをしていますが体脂肪率が高く減量しても効果がありません。スポーツをやる上でステロイド剤の影響はありますか?
    A.ステロイド内服剤での副作用と混同をしている場合が多くありますが、アトピー性皮膚炎に対してステロイド外用剤を使用しても、適切に使用すればムーンフェイス(満月顔)副腎不全などの全身的副作用は起こりません。
    皮膚委縮、多毛、細菌や真菌感染症が頻度がすくないですが、起こることがあるかも知れませんが、外用剤の中止や適切な処置で回復します。
    サッカーをしておられとのことですが、体脂肪を正常化して減量を目指すのにステロイド剤はおおきな影響はないと思います。

    井上 力(整形外科)

    Q.救急箱の中身の紹介で時々鎮痛剤(内用)や坐薬が記されているのですが、これらを服用させることは法律的に問題ないのでしょうか?学校では内服薬は一切与えないと聞いています。 [愛媛県スポーツ少年団指導者からの質問]
  • A1.救急箱は、怪我のときに大変役立ちます。しかし、内服薬、坐薬の鎮痛剤のなかには、使う人の体質や、そのとき、他の病気にかかっていて、たまたま別の薬を飲んでいることがありかもしれません。
    薬によって<飲み合わせ>(配合禁忌)のために、重大な副作用を起こすことがありますので、注意が必要です。例えば、インフルエンザのときにある種の坐薬を使うと脳炎が悪化して、死亡率が有意に高くなることもあります。 また、抗菌剤内服中にある種の鎮痛剤をのむと、重篤な痙攣発作を起こすことがあります。
    スポーツ指導者が、選手に内服薬と坐薬を使用する場合は、細心の注意をはらって、チームドクターに相談したほうがいいでしょう。

    井上 力(整形外科)

  • A2.非常に重要な指摘をしていただきました。時々、事例として救急箱の中身のチェックリストに鎮痛剤(内用)(外用)さらに座薬(小児用解熱・鎮痛)が含まれています。
    たとえ経皮的とはいえ、薬物が体内に吸収されて薬効が生じる可能性がある場合には事前に医師や薬剤師との相談、承諾が必要です。 ましてや解熱鎮痛剤の安易な使用は禁物ですので、使用に際しては十分に配慮してください。

    城口 朝雄(内科)

  • A3.少年少女に鎮痛剤の内服薬や坐薬を投与すると、ライ症候群のような重篤な合併症が 発生することがあります。医者でもよっぽどのことがない限り処方しません。素人判断で投与することは絶対やめましょう。 

    田口 浩之(整形外科)

  • Q.団員の中に極端に肥満、あるいはやせてがりがりの子どもが多く見受けられます。それぞれにどういった食生活のアドバイスをしたら良いでしょうか。(子ども、親に対して) [愛媛県スポーツ少年団指導者からの質問]
  • A1.肥満は脂肪が蓄積した状態のことで、筋肉が発達して体重が重い場合は肥満ではありません。肥満の判定法にはいくつかの種類があります。小中学生にはローレル指数が良く使われ140以上が肥満と判定されます。 大人はBMIで26.5以上が肥満です。一般には標準体重を10%上回るとオーバーウエイト、20%上回ると肥満とみなされます。
    肥満の原因はバランスの悪い食生活も原因になります。脂質や甘いもの、ポテトチップスやスナック菓子などのジャンクフードを食べ過ぎているのに、必要な栄養素を含む果物、野菜類が不足して居る場合があります。 アイスクリーム、焼き菓子、キャンディーなどのおやつが多くならないようにしましょう。
    (B)肉、魚、大豆などの蛋白質である主菜、(C)野菜 果物 海草などの副菜の比率を3:1:2です。 ご飯類:肉類:野菜類=3:1:2と覚えましょう。糖分や、清涼飲料水を取り過ぎない、間食を多く取らない、寝る前に食べない、ことなどに気をつけましょう。
    肥満は体脂肪が体に蓄積された状態ですが、脂肪が人間にとって運動時にも使う重要なエネルギー源でもあります。 しかし、体脂肪が5%以下はやせすぎで健康とはいえません。子どもの場合は、体脂肪率の数値にあまり気を使わなくていいようです。 体重が重すぎて動作に支障がなければ健康上問題ありません。健康維持に必要な数値はそれぞれのこどもで違うからです。 ただやせていればいいという考えは大きな間違いです。大切なのは筋肉と体脂肪のバランスです。食事制限だけでは健康的に減量することはむずかしいのです。 もう一つ大事なことは、脂肪を燃やすことです。脂肪をもやす鍵を握っているのは運動です。スポーツ少年団などの運動をしている活動的な子どもは適正な体重を維持できている場合が多いようです。

    井上 力(整形外科)

  • A2.極端な肥満児や痩せた子どもの場合、まずは医学的な問題の有無を確かめる必要があります。なければ摂取エネルギーと消費エネルギーのバランスを実際に算定してみて、個々の生活上での特徴を浮き彫りにして、 主食・主菜・副菜の量とバランスや食物摂取の習慣を見直したり、個々の身体に見合った過度な運動であるかを総合的に検討するのが良いでしょう。
    成長期にある子どもの場合には身長も伸びるので、太りぎみをそれほど気にする必要はありません。

    城口 朝雄(内科)

  • A3.肥満の子どもさんに対しましては、脂質や炭水化物であるごはんなど糖質を減らし、有酸素運動により脂肪分を燃焼させ、消費させることが大切と思われます。その際に注意しなければならないことは、成長期には欠かせないカルシウムなどのミネラルやビタミンを十分摂取できるように、 低脂肪の牛乳に変更し、乾し小魚、シイタケ、サーモンや青野菜を十分摂取することが大切と思われます。 痩せすぎた子どもさんには、バランスよく多くの成分を補給することが必要と思われます。 また、栄養補給のために、プロテイン等の摂取はあまりお薦めできません。 といいますのは、特に外国製には、蛋白同化ホルモンなどの健康を害するものを含んでいることがときにあるからです。

    高橋 敏明(整形外科)

  • Q.サプリメントを愛用しています。子どもに与えてもOKですか?
  • A1.学校の部活動や地域のクラブチームに所属してスポーツをしている小・中学生において、朝・昼・夕の食事をしっかり取っていればサプリメント・補助食品が必要になることはありません。 もちろん、高校生以上の選手で質・量ともに高いトレーニングが要求される場合に必要となり得ますが、子どもの健全な発育・発達の見地からサプリメントが必要なほど激しいトレーニングをすることはかえって有害になると思います。

    城口 朝雄(内科)

  • A2.日本製でJADA(日本アンチドーピング機構)公認のものであれば、問題となる成分は入っていないと考えます。しかし、日本食は栄養のバランスが取れており、成長期にはお家の方の作っていただいた愛情のこもったものが、精神面の成長にも何より重要と思われます。 但し、健康が損なわれており、ある成分のみ補給したいときには有用と思われます。

    高橋 敏明(整形外科)

  • その他

    Q.新型インフルエンザの問題がクローズアップされていますが、予防注射以外に、団員に他にアドバイスできることはありませんでしょうか。 [愛媛県スポーツ少年団指導者からの質問]
  • A1.ワクチン接種が予防の第一にすべきことですが、免疫機能保持のためには規則正しい生活習慣(睡眠や食事・運動)を身に付けておくことです。室内の湿度は60~70%に保って手洗い・うがいを徹底し、 インフルエンザ感染時には早期治療とともに感染拡大を防止する意味で外出や移動の禁止を行なうことが望ましいと思います。

    城口 朝雄(内科)

  • A2.インフルエンザの予防としましては、イソジンガーグルや塩水でのうがいを朝の外出前と帰宅時にすぐ行うことが効果的と思われます。 また、外出時には暖かくして、ひと込みはできるだけ避け、必要時にはマスクの着用も必要かと思われます。残念ながら風邪をひいてしまった時には、十分な栄養補給と暖かくして休養をとってください。

    高橋 敏明(整形外科)

  • Q.正座ばかりしていたのでO脚になってしまった気がします。治りますか?
  • A1.直立したとき両膝が開いてしまうO脚の原因のほとんどは歩き方や座り方(あぐら、女の子座り、横座りなど)の生活習慣や関節のゆがみによる後天的なものです。 かかとを開ける正座はO脚の原因になりますが、足関節を内側に捻って足先を交差させて正座すれば外側に捻れているO脚の足関節が正しい位置に矯正されます。 更に関節や筋肉の柔軟性を保ちつつ矯正体操を毎日続けましょう。

    城口 朝雄(内科)

  • A2.O脚になったのは正坐のせいとは言えません。しかし、正坐は膝には負担のかかる動作ですので、膝に故障のある人にはあまりお薦めできません。 軽度のO脚であれば、大腿四頭筋訓練をすることにより、痛みの改善が得られます。

    高橋 敏明(整形外科)